「どの世代よりも苦しい」悩む40代に伝えたいこと 就職氷河期に就職し、ロールモデルのない悲哀

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しかし、ものは考えようです。ロールモデルはいなくても、アンチロールモデルは山ほどいます。

「いい給料もらって口だけ動かして、ちっとも働かない、“使えないおじさん”になりたくない!」とか、「人が言ったことにすぐに被せてくる、マウンティングおじさんになりたくない!」とか。「気分次第で、部下たちを怒鳴りちらすおばさんになりたくない!」「『俺たちの頃はさぁ〜』と古き良き時代を自慢する昭和おじさんになりたくない!」「『DXとかわけわかんないし〜』とIT音痴を理由に、面倒な仕事を若い世代に押しつけるおじさんになりたくない」といった具合に。

そんな「ああはなりたくない!」アンチロールモデルを反面教師に、「これだけは絶対にやらない」を決めればいいのです。

「余計な一言を言わない」ためのテクニック

例えば、前述したアンチロールモデルを反面教師にするなら、「余計な一言(=口先だけ、被せて言う、気分で怒鳴る、俺たち自慢、できない自慢)を絶対に言わない」です。上の世代をアンチロールモデルにすれば、毒が妙薬に大変身です。人生の後半戦に必要なのは、ロールモデルではなくアンチロールモデルです。

そのうえで「余計な一言を言わない」ためにはどうしたらいいかを考えるとより実践的です。

私の場合は、「へ〜そうなんだ」「そうなんですか」を口癖にすることで余計な一言を言わないで済むようにしてます。これは私自身が若いときに先輩との会話を「そうなんですか攻撃」で乗り切ってきた経験と、900人超のビジネスパーソンをインタビューした中で「人は自分の話を聞いてもらいたい」という確信から生まれたスキルです。

「へ〜そうなんだ」と興味があるふり(ふりでいいのです!)をされて、気を悪くする人はいません。「そうなんですか」と驚いたふり(ふりでいいのです!)をすると、相手は自然と心を近づけてくれます。そうやって相手の話に耳を傾けていると(ときにはちくわ耳にして流しながらでも)、「え! そうなの!?」と学びの芽に出会うことがあります。そこからは「ふり」をやめて、相手とあれこれ話すとちょっとだけ心地いい時間を味わえます。

「そうなんですか攻撃」。試しにやってみてください。

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