私は、トップリーダーたちにプレゼンやスピーチのコーチングをする傍ら、研修やワークショップ、講演を通じて、日本各地の老若男女さまざまな方のコミュニケーションのお悩みを聞いてきました。
「知らない人との雑談や会話、大勢の人の前で話すことが苦手」という人が多いのですが、最近、よく耳にするのが、ほめ方や叱り方、指導、説明などといった職場の部下や同僚、家族との一対一の「伝え方」の悩みです。
叱れない、ほめられない、うまく説明・伝達ができない……。
「昭和型」コミュニケーションをアップデート
そこには、トップダウンで厳しく叱りつける、上の立場の人間が命令し、下の人は「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」をする、といった、上意下達の「昭和型」のコミュニケーションが時代遅れになっているという背景があります。
かつては、「一億総中流」「護送船団」などと言われ、まさに以心伝心を地で行くように、「言わなくてもわかる」「言えばわかる」という「阿吽の呼吸」的なコミュニケーションや、厳しい叱りつけが許されていました。
しかし、価値観が多様化し、「昨日までの常識が今日の非常識」という変化の早い時代に、「じゃ、そこんとこ、よろしくね」とか「なめてるんじゃねえ!」などといった言葉で済ませることはできなくなっています。
その変化に対応して、コミュニケーションもアップデートすべきなのですが、肝心のやり方がわからない。そうやって、日ごろの意思疎通に難しさを感じ、悩む人が増えているというわけです。
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