日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方:1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は、発売たちまち7万部を突破するベストセラーになっている。コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「100倍伝わる話し方」について解説する。
日本人が苦手な「描写的言い回し」
『「一生許されない人」「OKな人」謝り方、6つの差』の記事で、「最近、不倫で世の中を騒がせた芸人の謝罪の方法」について触れました。
彼の行為が、これだけの批判を集めてしまう理由のひとつに、その「ディテールの描写性」があると感じています。
皆さんが、次の2つの話を聞いたとしましょう。
A「売れている芸能人Xが、複数の女性と数回関係を持ち、お金を渡していた」
B「美人で有名なあの女優Zさんを妻に持ち、生まれたばかりの子どもがいる有名芸能人Xが、誰でも知っているあの高層ビルの『多目的トイレ』で不倫をし、『1万円』を渡していた」
B「美人で有名なあの女優Zさんを妻に持ち、生まれたばかりの子どもがいる有名芸能人Xが、誰でも知っているあの高層ビルの『多目的トイレ』で不倫をし、『1万円』を渡していた」
どちらに「生理的不快感」を覚えるでしょうか? 圧倒的に「B」ではないでしょうか。
「場所」や「金額」が特定されており、聞く人の頭の中に極めて鮮明に「絵」が投影されてしまっているからです。
この「絵」を記憶から拭い去ることは容易ではありません。
実はこれは、アメリカの学校教育で教えられる「お描き話法」に通底するコミュニケーションの技法ともいえるのです。
本記事では、「話が伝わらない人」と「うまい人」を決定的に分ける、たった1つの「ある法則」について解説します。
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