この「チャッター」はザラにあることで、自分だけではなく、いろんな人がそれによって悩んでいることがわかりました。僕はネガティブな考えに持っていかれやすく、何か1つの物事に対して考えはじめると、それ以外のことを考えられなくなってしまうことがよくあります。
そうした〝頭の中のひとりごと〟に悩まされることが多かったのですが、この本では、「チャッター」を痛みや悪という捉え方のみにはとどめず、「チャッター」によって呼び起こされた痛みは、生きるうえでとても大事なものだ」というまとめ方をされています。これは救いになりましたね、「あっていいんだ」と。
自分へのインタビューで頭を整理
僕は、この〝頭の中のひとりごと〟は、自分自身よりも力を持っているものだと思ってきました。考え込みはじめると、「いま考えたって仕方がないのに」と自分で思うようなこともずっと考えてしまう。小さい頃からそうでした。
しかも、頭の中に考えをため込んでしまうと、すごくストレスを感じます。頭の中に聞こえているひとりごとを、具体化して表現しないとダメなタイプなんですね。
そこで僕は、家の中で声に出して、自分自身にインタビューをすることを習慣にしています。
この本にも、「チャッター」への対処法の1つとして「距離を置いた自己対話」について書かれていますが、僕も、本当に単純なことについても、すべて声に出して自問自答しています。
「なぜ、いまコーヒーを飲もうと思ったんですか?」
「なぜ、朝、こんなことをするんですか?」
こういったことを声に出して発散させることによって、取り留めのない思考や、まとまらない考えが具体化され、頭が整理されていきます。
お風呂でやることがいちばん多いですね。頭を洗ったり乾かしたりしているときなど、単純作業の合間に、「なんで、そんなことを考えたんですか?」「いや、きのう起きたあの出来事について、結構考えちゃうことが多くて」など、自分自身にずっとインタビューしています。
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