"テスラ越え"目指すTuringの1台目開発の舞台裏 「自分たちならできる」実感はなぜ大事なのか

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青木ハード開発とソフト開発がシナジーをいかに生み出すかについては、現在も手探りで進めているのが正直なところです。

ただ、自分たちなりに工夫も重ねていて、二つのチームのメンバーを定期的に混ぜたりしています。

例えばbrainチームに入っていたインターン生をvehicleチームに動かすと、「こっちのチームはこんな取り組みをしているのか」と気付きを得る。そうすると「向こうのチームではこんな進め方をしていますよ」と自然と情報交換の機会が生まれます。

こうして人を行き来させることで、双方のチームがお互いのやり方を学び合い、良い部分は自チームに取り入れながら発展していけるのではないか。まだまだ試行錯誤ですが、今後も良いアイデアがあればトライしていきたいと思っています。

プロダクトを世にリリースするにあたって何が必要か

ーー渡邉さんは『THE 1st TURING CAR』のプロジェクトオーナーとして、チーム運営で意識したことはありましたか。

渡邉第1号車のプロジェクトは2チームのスクラムで進めました。2週間でスプリントを回したのですが、私が意識したのはプロセスごとのマイルストーンを言語化すること

各スプリントが終了した時点で、どのような状態になっていたいのか。それさえ明確になっていれば、エンジニアも次に自分が何をすべきかわかるので、行動に迷いがなくなります。

加えて今回は「車を売る」という最終ゴールに着地させることが何より重要だったので、決められた期日までにやり遂げるためのノウハウをメンバーにインストールするように努めました。

例えば、プロダクトを世にリリースするにあたってどんなプロセスをたどり、途中何が必要になるのか、どこに気を付けなければいけないのかなど。

その点においては私がTuringに入社以前に、サイバーエージェントやリクルートで約30個のプロダクトを出してきた経験と知見が生きましたね。

ーー完全自動運転車メーカーといえど、プロダクトをリリースする点では他のソフトウエア開発会社と変わらないわけですね。

渡邉そうです。プロダクトがゲームやアプリであろうと、自動車であろうと、決められた期日までに求められる品質のプロダクトを届けるという点では全く同じですから、前職までの経験が非常に役立ちました。

ーー完全自動運転EV量産というビジョン達成に向けて、最後に改めて意気込みをお聞かせください。

渡邉技術はある日突然進化するのではなく、日々の積み重ねで進歩していくものです。正しい技術を正しく積み重ねていくから、ブレイクスルーも生まれる。

だから10年後も私たちは今と変わらず技術を積み重ねているんじゃないかと想像しています。大きな目標を掲げているからこそ、足元の階段を一歩ずつ着実に昇っていきたいですね。

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