かつて売上高の過半を占めていたのはゲーミング向けだ。だが、市場は成熟しているうえ、浮き沈みが激しい。暗号資産のマイニング用途で顕著だったが、相場の上昇・下落によって需給バランスが崩れやすい。2023年1月期通期でみると、ゲーミング向けは過剰在庫を抱えたことで前期比27%の大幅減収となった。
一方で、データセンター向けはほぼ一貫して伸びている。背景にあるのは、ディープラーニングを使ったAIの普及だ。AIモデルを開発する際の「学習(トレーニング)」に、ゲーミングで技術を培った同社のGPUが適していたのだ。

元来、データセンターにはCPU(Central Processing Unit)のみ搭載するケースが一般的だった。だが、ディープラーニングの学習プロセスで大量の「データを食わせる」時には、より多くの計算が行えるGPUのほうが効率がいい。
CPUは少数の演算回路(コア)で複雑な計算を行うのが得意。言い換えると、限られた少数精鋭で複雑なタスクをこなしている。対するGPUは、多くのコアを使った「並列処理」に強い。大人数が一斉に比較的単純なタスクを処理するイメージだ。これにより3Dゲームなどで素早く切り替わる画面の描画を効率的に行える。
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