太朗さんは、人付き合いは節約しないほうがいいと考えているそうだ。
「『DIE WITH ZERO(ダイウィズゼロ)』という本にも書いてあったんですけど“人生はどれだけ良い思い出を作れたか”が重要です。いい思い出には良好な人間関係が必要不可欠と思っています。自分が大切にしたいと思う人たちには、積極的に時間もお金もかけていきたいですね」
そんな太朗さんも一時期は帰省費用を節約していたそうだ。往復の新幹線代は家族3人で結構な金額になるからだ。
「でも祖父母は高齢ですので、会える時に会っておかないと、いざ会えなくなったときに絶対後悔すると思いました。だから帰省して元気な姿を見せたり、奮発してプレゼントしたり、一緒に過ごせる時間を大切にしていきたいです。大切な人のためにお金を使うと、自分も幸せな気持ちになれます」
とはいえ、人付き合いに無限に時間とお金をかけられるわけではない。太朗さんは会社の付き合いや飲み会への参加を見直した。娘の幼少期に仕事が多忙で家族との時間を取れなかった経験があるからこそ、今は飲み会を基本的には控えて、家族と夕食を食べる回数を増やすことを大事にしているのだという。
新しいことを体験することには、お金を惜しまないほうがいいと太朗さんは考えている。何事も経験することで発見が得られることもあるし、いい思い出として記憶にも残るからだ。
新しいお店へ行ってみる、漫才やプロレスを観戦してみる、気になった漫画を買ってみる……そうやって新たに体験することが発見や喜びを生んでくれるのだという。
「もちろん失敗することもありますが、やらないよりはやってみたほうが得るものがあると思います。僕は節約しすぎて、新しい体験を何もしない時期がありました。旅行などの体験にお金を使うようになって、貯めるのと並行してお金を使う喜びも改めて認識しました。『貯める・使う』のバランスが大事ですね」
太朗さんの考える「豊かな暮らし」とは?
「『貯める・使う』のバランスの話と繋がりますが、本当に欲しいものにはお金をかけるべきだと思います。例えばすごく欲しかったチェアを買って、毎日腰かけたり、見たり触ったりしていると、それだけで嬉しくて毎日のモチベーションが上がりますよね」
本当にいろいろ考えて、悩んで、選び抜いて買ったものは、長く使えるし、活躍の頻度も多くなる。そうなると、充分元が取れるし、買ってよかったと思えるようだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら