ただし「染み出し」は、一足飛びに「あまりにも離れた升」へ行くことは難しいです。
銀行で「定型商品を売り込むスタイルの法人営業」しかしたことのない人が、いきなり「AIスタートアップのソリューション営業」に転職するのは難しいでしょう。
しかし、銀行で「ソリューション営業スタイル」でも成果を出せるようになれば、「AIスタートアップのソリューション営業」に行ける可能性が出てきます。
「確立したスキル・経験」と隣接する職種や業種に「染み出し」ていくことで、一見無理だと思うところにも行ける可能性があるのです。
「次の升」に行くタイミングは?
また「染み出し」は、「升」が水できちんと埋まらないことには、次には行けません。
では「スキルという『升』の水が満タンになった」と判断し、次の升に染み出すのは、どのくらいのタイミングが適切なのでしょうか。
一概には言えませんが、元リクルートで民間校長を務めた教育改革実践家、藤原和博さんが、ベストセラーになって大きな話題を呼んだ『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)やさまざまな番組などで発信している、
「1万時間やったら一流になれるから、そこからピボットすればいい」
という説が参考になります。
どんな仕事も1万時間やれば一流になれるとすると、
という計算になります。
それ以上同じ仕事を繰り返すのは、「やる気」と「能力的モチベーション」の両方が満たされているのであればいいでしょうし、どちらかを持て余しているのであれば、転職を考えるべきということです。
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