あまちゃん10周年「赤字の三陸鉄道」に吹く追い風 再放送スタート「ブーム再来」の起爆剤となるか
震災復興、朝ドラで注目浴びたローカル線
震災から丸2年たった2013年春。軽快なメロディとともに朝の食卓を明るくしたのがNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」。
宮藤官九郎が脚本を手がけたこの作品は岩手県にある架空のまち「北三陸」を舞台に、東京でひきこもりがちな高校生活を送っていた主人公アキ(能年玲奈、現在はのん)が北三陸の人たちとの交流を通して成長し、海女になる夢を実現、アイドルとして地域を盛り上げる姿を描いた。
撮影が行われた久慈市の方言「じぇじぇじぇ」や「あまロス」が流行語になったり、アキの祖母・夏(宮本信子)のなりわいである海女や生うに、うに弁当が注目されるなど、近年の朝ドラではまれにみる大きなブームを生み出した。
このブームで脚光を浴びたのが、ローカル線「北三陸鉄道リアス線」のモデルとなった三陸鉄道。放送初回、「1984」という字幕とともに映し出された北三陸鉄道(北鉄)の開通式のシーンを記憶している人も少なくないだろう。岩手県沿岸部を走る三陸鉄道が撮影に全面協力し、ドラマ内では、駅長の大吉(杉本哲太)とともにトリコロールカラーの車両が頻繁に映された。
ドラマで描かれたのは2008年からの5年間で、2011年3月11日の場面ではアキの親友ユイ(橋本愛)が北鉄に乗車中、トンネル内で大地震に見舞われ、夏たちの暮らす北三陸の沿岸部も津波の被害を受けた。また最終回では鉄道とトンネルが印象的に映し出された。
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