米紙の行くべき街に「盛岡」日本人が知らない魅力 NYTで紹介、個性ある「個人店が光る」大人の街
世界有数のメディアであるニューヨーク・タイムズ(NYT)が発表した「2023年に行くべき52カ所」に岩手県盛岡市が選ばれ、ロンドンに次いで2番目に紹介された。「数ある日本の地方都市の中でなぜ盛岡が選ばれたのか」。この疑問に迫るため全国ネットの情報番組や全国紙の取材陣が盛岡に押し寄せた。
一方、盛岡市民の間では、川沿いの街並み、コーヒー専門店、独立系書店など、盛岡の普段の暮らしの文化度の高さに着目した推薦コメントに称賛の声が上がっている。
「見過ごされてきた魅力的なまち」
1月12日にNYT電子版に掲載された「52カ所」。日本から選出されたのは、盛岡市と福岡市(19番目)の2カ所で、これまでに国内で選ばれたのは、東京、大阪、京都など世界的にも名の通る大都市ばかりだった。
盛岡市は、人口規模で見ると東北の中でも仙台市、いわき市などに次いで5番目で、決して大きなまちではないが、江戸時代には南部藩の城があった歴史ある城下町だ。
そんな盛岡を「東京から新幹線ですぐ、混雑とは無縁の歩きやすい街」と、NYTに推薦文を寄せたのは、作家で写真家のクレイグ・モドさん。中山道を歩き街道沿いの喫茶店文化についてつづった著書もあるクレイグさんが、2021年に全国の地方都市を歩き、その価値を見出したのが盛岡だった。
クレイグさんは「岩手県盛岡市は、しばしば見過ごされ、無視されがちである。(中略)市街地は、非常に歩きやすい。大正時代に建てられた西洋と東洋の建築美が融合した建物、近代的なホテル、いくつかの古い旅館、曲がりくねった川が街中にあふれている。古代の城跡が公園になっているのも魅力のひとつだ」と盛岡の魅力を記した。
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