米紙の行くべき街に「盛岡」日本人が知らない魅力 NYTで紹介、個性ある「個人店が光る」大人の街

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今回の報道を受けて、「2023年に訪れるために読む・盛岡『てくり』セット」として「WALKING & COFFEE STORY」と「CRAFT & LIFE STORY」の各5冊セットのネット販売を開始したところ、全国からの注文が相次いでいる。「盛岡はモノではなく人に会いに来る街。店主との会話を楽しみ、また来たくなる。そんな街歩きの予習に活用してもらえれば」と語る。

今後に注目の「上田通り」

今回の「52カ所」の推薦文でもっとも行数を割いて紹介されたのは、世界各地から生豆を仕入れ焙煎しているコーヒー専門店・ナガサワコーヒー。河南地区の盛岡バスセンターからバスで10分ほど離れた上田地区にある同店の代名詞ともなっているのが、1960年代にドイツで製造されたヴィンテージの大型焙煎機。石をふんだんに使った店内は、重厚感があるのに明るく開放的だ。

ナガサワコーヒー(写真右)は、豆の販売だけでなくイートインも可能。(提供:藤野里美さん)

2019年にはポートランド発のコーヒー専門メディア・SPRUDGEが選ぶ「コーヒーの仕事を通じて世界を変えている20人」に選ばれた同店は、コーヒー好きには知られた存在で、県外から訪れる客も多い。

報道以来、オンラインショップには全国から注文が殺到、発送が追い付かず、一時販売を中止するほど。店舗もタクシーで乗り付けるグループなどで混雑し、周囲にもテイクアウトしたコーヒーを片手に散策する人たちの姿が見られる。

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