日本は「経営者天国」安すぎる給料の元凶はこれだ 「給料交渉」「転職」でもっと経営者を追い込もう
みなさんの1つめの武器は「給料交渉」です。
リクルートワークス研究所が、日本を含めた5カ国の働き方を分析した調査があります。それによると、日本以外の国では、企業で働く人の7割以上が、自分の給料を上げてもらうよう経営者と交渉した経験があると答えています。
一方、日本人は7割以上の人が「賃上げを経営者に求めたことはない」と回答しています。自ら賃上げを求めたことのある人は、日本では3割にも満たないのです。
いつのころに生まれたのかはわかりませんが、日本にはお金にガツガツしたり、口に出すことを「はしたない」ととらえる風潮があるようです。
ですから、「自分の給料を上げてくれ」と交渉するのが苦手だったり、慣れていないのも理解しています。また、日本人の特有の奥ゆかしさも、給料交渉をためらわせる要因になっているのかもしれません。
しかし、給料交渉をすることは、どこの国でもごく普通に行われているグローバルスタンダードな行為です。「恥ずかしいこと」でも「遠慮するべきもの」でもありません。
このことは、これからの日本で生きていくうえできわめて大切な事実なので、ぜひ覚えておいてほしいと思います。
「給料を上げられない」社長はいますぐ見限るべき
「給料交渉」という言葉を聞くと、労働組合が中心となったデモやストライキなどの団体交渉を思い浮かべる人も少なくないと思います。しかし、私がおすすめしたいのはそういうことではありません。
やるべきなのは、あくまでも平和裏に、経営者に給料に関するあなたの希望を伝えることです。そして、その希望を実現するためにはどんな経営戦略が必要なのかを話し合います。さらには、経営者へあなたの仕事に対する希望も伝えます。
このように経営者と密なコミュニケーションをとれば、経営者が将来に向けてどのような経営戦略をとろうと考えているのかが明らかになります。
それを聞いて、いまの会社が今後も成長すると判断できれば、続けて働くのが得策ということになります。
逆に、「この会社では成長も期待できなければ、自分の希望もかなえてもらえない」と判断せざるを得ない場合は、何の躊躇もなく転職するべきです。
この「転職」が、みなさんの2つめの武器です。「いつ転職してもおかしくない」人が増えれば増えるほど、経営者は給料を上げざるを得なくなるのです。
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