"個人の得意"で稼ぐ「クリエイター経済」の可能性 なぜ欧米で「ブーム」になっているのか?

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Web3.0ブームで働き方は変化していく(写真:ふじよ/PIXTA)
Web3.0ブームで知られるようになった「クリエイターエコノミー」 。テクノロジーの発達により、これまで消費者として経済活動に参加していた人が、販売者にもなれるようになった経済圏のことです。一見、クリエイターだけの現象に思えますが、実は欧米では、普通の会社員の働き方を180度変えてしまう 現象が起きている――元・LinkedIn日本代表の村上 臣氏は言います。同氏の新刊『稼ぎ方2.0』から一部抜粋、編集してお届けします。

会社員のあなたの働き方を劇的に変える

これまで会社員は「一度に1社だけに勤める」というのが通例でした。それが常識だったというものありますが、何より会社とは別で個人で稼ぐなど、想像もできなかったからです。

しかし、これからは誰もが個で稼ぐことができる時代が現実のものとなります。それを実現するのが、クリエイターエコノミーです。

クリエイターエコノミーとは、一言でいうと消費者として経済活動に参加していた人が、消費側・販売側のどちらにもなれる双方向型の経済圏のこと。

かつて消費者と販売者の立ち位置は明確に分かれていました。しかし、インターネットのテクノロジーによってその垣根が崩れ、消費者が販売者になることができるようになりました。もちろん、販売者になった人は、引き続き消費者でいることも可能です。

「クリエイター」というと、デザイナーやイラストレーターなど、特定のクリエイティブ業界に属している人というイメージがあるかもしれないですが、クリエイターエコノミーにおける「クリエイター」はもう少し広範なニュアンスを含んでいます。

ここではクリエイターを次のように捉えています。

「クリエイター=自らのスキルや表現を通じて、何らかの収入を得る個人」

つまり、ゲーム実況を配信して収益を得ている人も、おしゃべりの音声を配信して収益を得ている人も立派なクリエイターです。最大のポイントは「個人」に根差しているところであり、クリエイターエコノミーにおけるクリエイター活動は究極の個人芸であるといえるのです。

次ページクリエイターエコノミーの源流を遡ると…
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