「奨学金240万円」34歳彼女が選んだ仕事と結婚 大学ではなく専門学校に進んだ理由とその結果

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「『もっと、自分を高く売れる市場で働いたほうがいい』と思うようになり、自分に向いている仕事を模索していく中で、完全に別業界のウェブマーケティングの分野に転身しました。

最初は未経験でこの業界に飛び込み(この時点で事務職より給料は少しいい)、ある程度実績を出したのちに、さらに給料のいいITのベンチャー企業に移ります。ITのベンチャー企業は保障が低い分、給料面はよく、自由度も高い。そして、副業も許されているので、今の会社員としての年収は650万円くらいですが、副業を足すと750万円程度です」

奨学金が重荷だったからこそ、周囲に相談できた

手取り10万円の頃と比べて今は圧倒的に給料も増えた。この経験から、お金を増やすこと・貯めることに関しては、「人に相談する」ということを学んだ。

「誰しもが『稼ぎたい』という気持ちはありますが、みんなその気持ちをあまり表に出せないんですよね。だから、次の行動に移せないのですが、わたしの場合はとにかく『早く奨学金を返したい』という思いが強かったので、周りに『稼ぎたい』とよく話していました。

そうすることによって、周囲からは『本当にお金がないんだな』と思われるので(笑)、知恵を提供してくれるようになるんです。

例えば、外資系のリクルーターで働いている友達から、『どの業界、どの会社だったら自分が売り手になるか?』を無料でアドバイスしてもらえたりしました。だからこそ、普通ならウェブマーケティングの会社に行きたくなるところを、ベンチャー企業を選んだりもして。専門家が少ない会社のほうが専門性を高く評価してもらえて、給料も上がりやすいんです」

日本人の多くは「もっとお金がほしい」とは大っぴらに言えないかもしれないが、実際に口に出してみないと、行動に移すことも難しいだろう。ましてや、奨学金の返済が10年以上も続く弓木さんにとって、給料アップは死活問題であった。

「とにかく周囲を頼ることですね。情報を持っている人というのは、世の中にはたくさんいます。わたしはその人間関係に何度も助けられてきたと思いますね。そして、人からアドバイスしてもらったら、最低でもなにかひとつ実践してみると、どんどん新しい自分になれるため、人生も好転していく感じがします」

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