「やりがち?」リモート会議ですれ違う根本原因 「ビデオOFF」や「マイクミュート」は何が問題か

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「でも、スケジュールがびっしりと詰まっていて、どうしてもギリギリになってしまう」という声も聞こえてきそうです。

では、ここで少し考えてみましょう。下の図を見てください。右と左、どちらが良いスケジュールの組み方だと思いますか?

一見、左のようにびっしりとスケジュールを入れた方が効率が良いような気もしますが、このように詰め込んでしまうと、前の会議が長引けば次の会議は必然的に遅刻決定です。

仕事は会議室で進んでいるのではない

さらに、「詰め込み型スケジュール」は、もう一つの弊害につながっていきます。それがアンケート回答5位の「雑談をしづらい」です。たとえば、一般的な対面の会議が終わった後、「部長、さっきの件で質問があります」といった質問や相談を受けることはよくありますよね。また、上司が部下へ「さっきはありがとう」といったアフターフォローや発言の補足が必要になることもあるでしょう。

オンライン会議を隙間なく入れてしまうと、そういった雑談の時間が取れなくなってしまうのです。「仕事は会議室で進んでいるのではない」という名言もあります。オフラインでは、廊下やエレベーターホール、喫煙室などの雑談も含めて仕事が進んでいくものだということは、経験を積んだビジネスパーソンならよくご存じでしょう。

この雑談の時間を確保するためにも、やはりミーティングとミーティングの間に余裕を持たせることが必要です。忙しいのは分かりますが、工夫次第でどうにでもなるものです。たとえば、会議は60分単位で組まなければいけないというルールはありませんよね? 60分しか空きがないのであれば、会議自体を45分で組めば、15分の隙間時間が生まれます。

また、時間ぴったりに始める必要はなく、「13:15から13:45まで」というように会議を設定しても良いのですから、うまく工夫をして、スケジュールに余裕を持たせましょう。部下から報連相がなくけしからん!と思っている方、それはあなたのスケジュールの組み方が良くないせいかもしれません。いま一度、振り返ってみてはいかがでしょう。

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