YouTubeチャンネル登録者数40万人以上の精神科医
益田裕介さんは精神科医であり、早稲田メンタルクリニックの院長だ。
2019年末から投稿をはじめたYouTubeチャンネル『精神科医がこころの病気を解説するCh』のチャンネル登録者数は現在40万人を超えている。タイトル通り、うつ病や発達障害などの精神疾患を優しい口調で解説する動画が多く、
『【精神科医がアニメで解説】うつ病の9つの症状と、診断の3つの基準』
『自分の意見がない発達障害(ASD)』
など200万回を超えて再生されている動画も多い。
また、
『ジャニー喜多川氏の性加害問題について』
など社会問題に対しても、精神科医ならではの意見を投稿している。
またYouTube経由で構築した人脈を生かし、精神障害者や元精神障害者の人たちがお互いに自分たちをサポートする『オンライン自助会』の運営もはじめた。
優しい雰囲気だが、東京大学の進学を蹴って、防衛医科大学校に進学。自衛隊員として6年間を過ごすという、骨太な経歴を持つ。
益田さんがどのように精神科医の道に進んで行ったのか、いつもYouTubeを撮影しているという早稲田メンタルクリニックの診察室で話を聞いた。
益田さんは四国の香川県に生まれた。
「両親が香川の人間でした。父親が転勤族で、小学1年生から転校を繰り返すことになりました」
小学1年生の時に千葉県へ転校、小学2年生で北海道へ。4~5年生には新潟県、6年生から岡山に住み、それ以降は父親が単身赴任をするようになった。
「小学生時代はやっぱり友達ができづらかったですね。転校生が、すでにできている子供の集団に馴染むのって難しいです。今思えば僕自身に発達障害の傾向があり『コミュニケーションが苦手』『情緒不安定』というのも友達ができなかった原因の1つだと思います。そして『やっと友達ができた!』と思ったら、転勤でさようなら、という感じですね」
発達障害の弊害か、あまり授業を聞いていなかった。当然、成績もよくなかった。
「成績もよくないし、将来やりたいこともあんまりなかったんですよね。
僕はいわゆる『キレる17歳』の世代なんです。どんどん景気は悪くなるし、社会不安になる。夢を持ちづらい世代だったと思います。
僕らを超えると『ゆとり世代』になり、子供のストレスが減ってまた少し考えも変わっていきます」
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