小倉優子氏「受験の411日」支えた東大生との約束 指導者が求め続けた「ある条件」が本質的だった
さて、突然ですが、みなさんは自分の子どもがテストの前にゲームばかりして遊んでいたら、どうしますか?
大抵の場合は、「あんたテストは大丈夫なの?」「ちゃんと勉強しなさい!」と怒るのではないでしょうか。
僕は元偏差値35で、テストの前にサボってばかりで勉強をしなかった人間です。小学校のころは特に酷くて、親が見ていなければずっとゲームしていましたし、親がいるときでも、隠れてゲームで遊んでは、「何をやっているの!」と怒られてゲームを取り上げられて、というサイクルでした。
塾にも入れられたわけですが、僕はその塾をサボりまくります。塾に行くフリをしてゲームセンターに逃げ込んだり、塾のトイレでゲームをしていたり。本当に手のかかる子どもだったことを覚えています。
そんな僕なので、テストの前には非常に強く怒られました。「遊んでばかりいないで、ちゃんと勉強しなさい!」と。
母親の激変に得た気づき
しかしそんな僕が中学に上がってから、この母親の態度が、大きく変わることになるのです。
まず、勉強について何も言われなくなりました。遊んでいても怒られませんし、ゲームしていても何も言われません。僕に、本当に好き勝手にさせるようになったのです。
そうなると、僕は好き勝手に遊びまくるようになります。漫画を読んで、ゲームして、テレビを観て。そんな天国みたいな生活を送ることになったのです。
それはテストの前も同様でした。中学1年生のある日、僕はテストの前だというのに、ゲームばかりして遊んでいました。
リビングでテレビゲームをしている僕を、母親は何も言わずに、ただ見ていました。声を掛けるわけでもなく、ただただ僕のことを見ていました。見られているとちょっと怖くなってくるので、僕はふと、母親に聞いたのです。
「これ、僕、テスト前にこんなにゲームしてていいのかなぁ」と。
すると母親は、こう答えました。
「さあ?」
それが僕は、すごく怖かったんですよね。「ちゃんと勉強しなさい!」と怒られるよりも、何倍も怖かったんです。
何が怖かったのか、僕はずっと言語化できていなかったのですが、最近になってよくわかりました。
「勉強しなさい!」と言われるたびに、勉強が自分のものではなくなっていたのです。
親がプリントを用意したり、親が管理したスケジュールを守って勉強しているというのは、親が子どもに勉強をやらせている状態です。ゲームで例えるなら、コントローラーは親が持っていて、子どもはその指示に従っているだけでいいわけです。
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