
進学校でもない高校で、通える距離には塾も予備校もない。にもかかわらずトップクラスの成績で東大に合格する人たちは、どこが優れているのでしょうか(撮影:Fast&Slow/PIXTA)
「『自分の頭で考える』って、どういうことなんだろう?」「頭が良い人とバカな自分は、いったいどこが違うんだろう?」
偏差値35から東大を目指して必死に勉強しているのに、まったく成績が上がらず2浪してしまった西岡壱誠氏。彼はずっとそう思い悩み、東大に受かった友人たちに「恥を忍んで」勉強法や思考法を聞いて回ったといいます。
「東大生は『生まれつきの頭の良さ』以前に、『頭の使い方』が根本的に違いました。その『頭の使い方』を真似した結果、成績は急上昇し、僕も東大に合格することができたのです」
頭の良い人は、頭をどう使っているのか? 「自分の頭で考える」とは、どういうことなのか? 「頭の良い人」になるためには、どうすればいいのか?
そんな疑問に答える新刊『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』が発売1カ月で10万部のベストセラーとなった西岡氏に、エリート東大生も一目置く「地方の怪物」の勉強法と思考法について解説してもらいました。
エリート東大生が一目置く「地方の怪物」たち
東大生の間には「地方の怪物」という言葉があります。
東京には、東大をはじめとして数多くの偏差値の高い大学があります。それらの大学に合格する人の多くは、東京近辺の名門校や有名な予備校に通っていた受験生です。
例えばSAPIX YOZEMI GROUPの調査によると、2019年の東大合格者のうちおよそ6割は、東京を含めた関東圏の出身者であることがわかっています。
やはり都会のほうが名門大学を目指す仲間も多いし、塾や予備校の選択肢も豊富なので、合格しやすい傾向にあるということでしょう。
しかし、ごくまれに、都会育ちではなく、名門大学を志望する生徒も少ない学校で十分に塾に通えていたわけではないにもかかわらず、独学で勉強して都会の生徒を凌駕する成績で名門大学に合格し、入学後も他の学生を圧倒する成績を収める人がいます。
こういう人のことを、僕たち東大生は畏敬の念を込めて「地方の怪物」と呼んでいます。
今回は、多くの「地方の怪物」東大生に取材することで見えてきた「驚きの思考法」を、みなさんにお話ししたいと思います。
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