「地方の怪物」東大生の勉強法が本質的すぎた 「自分のやり方は自分で決める」というプライド

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まずは「長文問題で点数を取るためには、何が必要なんだろうか?」と考え、「英語の長文に慣れる」「英単語を身につける」と分解する。それをさらに、「じゃあ長文に慣れるには、どんな問題集が必要だろう?」「どの単語帳を、どのくらいやればいいんだろう」と、もう一段階細かく分解していくのです。

このように、大きな目標や悩みや問題を、細かく細かく分解していくイメージです。

彼ら彼女らは、この「分解」が非常に緻密でした。手帳やメモ帳を使い、しっかりと自分の目標や悩みを分解していく。模試や試験が終わったら、その中で見えてきた自分の弱点を「分解」する。そうやって自分の勉強を作り上げていっていました。

「理屈の問題」と「感情の問題」を混同しない

「地方の怪物」東大生の思考法2:合理と感情を切り分ける

次に、僕が「これは面白いな」と思ったのは「合理と感情を切り分ける」という思考法です。

先ほどのやり方で、どのように勉強を構築していけばいいかについては、ある程度見えるようになります。「今日はこれをやれば、目標に一歩近付いたことになるだろう」「今週はこの勉強を終わらせれば、目標達成に大きく近付くはずだ」と。

しかし、だからと言ってそれを毎日実践できないのが人間です。遊びたい日もあるでしょうし、疲れて勉強したくない日もあります。これは、「合理的にやることがわかっている」けれど「感情的にはやりたくない」からこそ問題が起こっている状態ですよね。

逆に、感情としては非常に納得していて「やろう!」という気になっているのに、どうしても勉強時間が足りないとか、体調が悪くてできないとか、そういうこともありますよね。これは、さっきとは逆で「感情的にはやりたい」けれど「合理的な観点での分析が足りなくてできなかったこと」です。

「何かをやろうと思っているのにできない」というとき、その理由は「合理」か「感情」のどちらかにあるのです。

そこで「地方の怪物」たちは、失敗の理由を「合理」と「感情」に分けて考えていました。「なぜ失敗したのか?」を考える際に、それが「合理的な理由」なのか「感情的な理由」なのかをはっきりと分けていたのです。

こうすると、先ほどの「分解」がより綺麗に、より実践的に行えるようになります。

合理の問題だとわかったら合理の問題として処理すればいいし、感情の問題は感情の問題として解決策を考える。逆にこれがあやふやな状態だと、合理の問題を感情で解決しようとして失敗したり、逆に本当は感情が追いついていないのに合理的に考えて無理してしまったりと、意味のないことをしてしまう可能性があります。

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