医師が警告!「朝食を食べない人」が超危険な根拠 "血管の名医"が「簡単、時短、やせる朝食」も紹介

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なかには、「朝は食欲がない」「胃の調子がよくない」という人もいると思います。

私もかつては胃弱に悩んだひとりですから、気持ちはよくわかります。そこで「胃腸のリセット食」として開発したのが 「半熟卵入りのおかゆ」とても消化にいいのです。温泉卵でもOKですし、塩気が欲しかったら、梅干しを少し混ぜてもいいでしょう。

朝食が食べられないときは、野菜ジュースやニンジンジュースを飲むという人も多いのですが、ジュースは冷たいし、食物繊維も含まれているので、人によっては胃腸に負担がかかることも考えられます。 

「朝は食欲がない人」は「夜の食事」を見直そう

また、「朝は食欲がない」「食べられない」という人は、夜食べすぎていたり胃が休まっていなかったりします

胃腸は 「蠕動(ぜんどう)運動」 といって、食後に伸び縮みすることで消化活動を行っています。

就寝中には「大蠕動」と呼ばれる大きな収縮が繰り返されて、胃の中身を空っぽにします。こうして、胃は朝の食事を快適に受け入れる用意を整えるようになっているのです。

ところが就寝前に食事をすると、胃は就寝中に消化のための「蠕動運動」に追われて、「大蠕動」によるリセットができなくなってしまいます。

夜遅めの食事をした翌朝に食欲がなくなったり、食後に不快感が生じたりするのは、このためです。

そこで私は夕食にも、この「胃のリセット食」をおすすめします。腹持ちはちょっと悪いのですが、夜は早々と寝てしまえば、それほど気になりません。

夕食が低カロリーで済むため、「かなりのダイエット効果」が期待できますが、栄養不足が気になる人は、昼の食事をバランスよく、しっかり食べてください。

「朝食抜き」は、「交感神経の緊張」や病気のリスク、午前中のモチベーションの低下などを引き起こす。「朝は食欲がない」という人は、消化にいい朝食を用意したり、夜の食事を見直したりするなど工夫を(イラスト『「100年心臓」のつくり方』より)

ここまで見てきたように「朝食抜き」は、「交感神経の緊張」や「病気のリスク」「血管を傷つける」「午前中のパフォーマンスの低下」など、トータルで考えると、健康には極めてよくないということがおわかりになるかと思います。

結論として、朝食はとったほうが、健康のためにも、仕事や勉強のパフォーマンスのためにも、そして我々にとって大切だけど見逃しがちな「心臓の健康」のためにもいいのです。

無理なく用意できる「自分なりの定番の朝食」を見つけて「心臓の健康」にいい毎日を過ごし、「人生100年時代」を最後まで満喫できる「100年心臓」を、ぜひ手に入れてくださいね。

池谷 敏郎 医学博士/池谷医院院長

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いけたに としろう / Toshiro Iketani

1962年、東京都生まれ。医療法人社団池谷医院院長。東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科、循環器科。現在も臨床現場に立つ。生活習慣病、血管・心臓などの循環器系のエキスパートとして、数々のテレビ出演、雑誌・新聞への寄稿、講演など多方面で活躍中。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。著書に『体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!』(三笠書房)、『「血管を鍛える」と超健康になる!』『血管の名医が教える15歳若返る習慣』(ともに知的生きかた文庫)などがある。

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