■脱毛処理とわきがの関係は?
永久脱毛をしても毛根がなくなるだけで、汗線は残っている。わきがとは無関係だが、わき毛の処理をすれば手入れしやすく、清潔に保てるので、においを発しにくくなる。
セルフケアで脱毛処理をする場合は、カミソリのような皮膚を傷めるような処理はお勧めできない。皮膚を傷つけると薬を塗った際に肌あれの原因になるためだ。セルフケアであれば除毛クリームがよく、そのほかではレーザー脱毛もOK。
■衣類に貼る汗用の吸水シートは必要か?
汗を吸収して洋服に汗染みがつかないメリットはある。むしろ、吸水シートより速乾性のある素材の衣類の活用のほうが有効。
■ホットヨガやサウナの「汗活」は有効か?
汗の量とわきがは直接、関係ない。
■食べ物とわきがの関連性は?
スパイスなどの刺激物は発汗を促すが、食べ物で汗のにおいが変わるわけではない。肉中心の生活で、「動物性の脂肪をたくさん摂るとわきがのにおいがきつくなる」という古い論文が1つあるが、わきがと食べ物はあまり関係ないと思われる。
ほとんどはセルフケアでOK
最後に田邉医師はこう話す。
「日本では、わきがのネガティブイメージが先行していますが、ほとんどの方はセルフケアだけですむ問題ないレベルです。それでもにおいが気になる場合は、一度、病院に行って調べてもらうといいと思います」
わきのにおいにおびえすぎず、ノーマスク生活を快適に過ごすためのノウハウは覚えておくといいかもしれない。
(取材・文/熊本美加)
田邉裕美医師
日本形成外科学会専門医、日本熱傷学会専門医、日本創傷外科学会専門医、皮膚腫瘍
外科分野指導医・小児形成外科分野指導医、1992年、筑波大学医学専門学郡卒。済生会神奈川県病院外科、マサチューセッツ総合病院形成外科(リサーチフェロー)、東京女子医科大学形成外科、東京女子医科大学東医療センター形成外科を経て、2013年亀田総合病院に形成外科部長代理として着任。2015年4月より現職。
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