【わきが】ノーマスクで気になる「におい」撃退法 5段階でチェック、セルフケア○×を医師が解説

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気になるわきのにおい、治療法とセルフケアの方法をお伝えします(写真:sasaki106/PIXTA)
政府はこれまで原則としていたマスクの着用について、3月13日から屋内外を問わず、個人の判断に委ねることを決定した。そんななか、新たな問題になりそうなのが「におい」かもしれない。コロナ禍でマスクがガードしていたのは飛沫だけではない。においもその1つ。
そこで今回は「わきが(腋臭症:えきしゅうしょう)」に着目。わきがのチェック法やセルフケア、治療について、亀田総合病院で形成外科部長を務める田邉裕美医師に話を聞いた。

ノーマスクになると、自分の口臭や体臭はもちろん、周囲の人のにおいが気になる人が増えてくるのではないだろうか。

「混んでいる電車のほか、スポーツクラブや学校の更衣室、エレベーターの中などでは、においが気になる人が出てくるかもしれませんね。すっかり忘れ去られていた“スメルハラスメント”という言葉を思い出す人もいるかもしれません」と、田邉医師。

スメルハラスメントとは「においによって周囲の人に不快な思いをさせる嫌がらせのこと」を指す。口臭や体臭だけではなく、香水やコロン、芳香剤、柔軟剤のにおいなど、さまざまなものが原因とされていた。

自分にとって「いい香り」でも他人にとっては「悪臭」となりうるのが、におい。感じ方や捉え方は人種や社会、文化などによって異なる、とてもデリケートな問題だ。

「わきが」とは病気なのか?

そもそもわきがとは、「主にわきから発生するにおいがきつい状態」をいう。なぜ「わき」がにおいの発生源になるのかは後述するが、自分のわき周辺や、脱いだ服をクンクンと嗅いでみると、確かに無臭ではない。だが、どの程度ならわきがなのだろうか。

「一般的には、“わきのにおいで困っていたらわきが”と考えますが、その程度は個人差が大きいです。たとえば、欧米人はわきのにおいを個性やフェロモンと捉え、病気と考えるのは少数派。一方、日本人は病気と捉える方のほうが多いです。わきがに悩み、外来を受診される方は、コンスタントにいらっしゃいます。総数は増えていないと思いますが、最近は低年齢化している傾向があります」(田邉医師)

患者の男女比では、男性のほうが発汗量が多いため、においが強い傾向がある。しかし、気にするのは女性が多く、結果的にわきが治療を受けるのは、女性の比率が高いという。

年齢層は汗を作る汗腺が第二次性徴で発達する20歳前後をピークに、徐々に減る。加齢により汗腺の数や汗をかく能力が低下し、汗の量が減ってくるというのも一因だが、そもそもにおいをあまり気にしなくなるということもあるそうだ。

ということは、汗はわきがの原因なのだろうか。

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