このところインターンシップを実施する企業、参加学生ともに増加している。就職シーズン前のキャリアセンターの掲示板は、インターンシップ募集のポスターがあふれている。
リクルートキャリアが4月6日に発表した「就職白書2015」によると、2014年度にインターンシップを実施した企業は55.5%と、2013年度の 46.0%より9.5ポイント増加した。また、2015年度に実施予定の企業は58.3%と、2014年度よりも2.8ポイント増加する見通しだ。
本当にインターンシップと呼べるのか?
インターンシップとは、学生が一定期間、企業などで研修生として働いて就業体験をする制度。本来ならば1カ月以上は企業で従業員と一緒に働くのが当たり前だが、日本のインターンシップは短期間のものが多い。
「就職白書2015」によると、インターンシップ期間は「3日以上1週間未満」がいちばん多く、その次は、なんと「1日」。就業体験の期間としてはあまりにも短すぎる。また、プログラム内容も問題が多い。インターンシップは会社の業務を経験する機会であるはずなのに、実際はそうではないケースが多いのだ。
プログラム内容で最も多いのは「通常業務ではなく別の課題やプロジェクト」(51.1%)で、次いで「職場や工場の見学」(41.8%)となっている。これでは勉強会か企業見学会だ。期間とプログラム内容を見ると、日本のインターンシップは、実質インターンシップではないことが多い。
一定期間、じっくりとインターンシップをしたい学生は少なくないが、インターンシップ先を見つけることは簡単ではない。また、企業もインターンシップを通じて学生を新卒採用したいが、どのようにしてやる気のある学生を探したらいいのかわからない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら