就活生も企業も苦戦したコロナ禍発生直後の就職活動から3年。2021年卒・2022年卒では採用を控えめにしていた企業も、次々と採用意欲を高めている。『就職四季報 総合版』の独自調査によると、約7割の企業が前年を上回る人数を2023年卒で採用予定だ。そのなかでも飛び抜けて採用人数を増やした企業はいったいどこなのだろうか。
『就職四季報 総合版』のデータを基に、2022年卒から2023年卒にかけて採用人数が増加した企業の上位100社を抽出した。もともと採用人数が少ない企業では採用人数が1人増えただけでも比率に大きく影響するため、2022年卒の採用人数が20人以上の企業を集計の対象とし、2022年卒から2023年卒でどれほど採用人数が増えたのか百分率で算出した。
比率ではなく、シンプルに採用人数が多い企業を抽出した「コロナ禍でも採用の多い100社」は就職四季報公式デジタルサービス「シキホー!Mine」で公開中だ。
調味料業界の大手企業がトップ
1位は日本食研ホールディングス、日本食研や日本食研製造が中核の事業持株会社だ。売り上げの約9割が業務用なので、就活生のみなさんは聞きなれない会社名かもしれない。だが実は、タレ出荷量国内首位で、海外8カ国に拠点を持つ調味料業界の大手企業だ。
持株会社(ホールディングカンパニー)は本来、子会社の株式を保有しグループ企業を傘下に束ねる会社のことで、持株会社自体が製品を作ったり売ったりするような事業を行うことはない。だが「事業持株会社」である日本食研ホールディングスは、グループ企業を配下に置きつつ、自身でも事業を営む形態をとっている。
グループ全体の年商を1200億円から3000億円に引き上げることを目標にしており、採用人数もコロナ禍の影響が大きかった2021年卒では25人と小規模だったところ、2022年43人、2023年147人と飛躍的に増加している。
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