それが、エグジットオプションが付いていること、すなわち、嫌なら辞められるということです。本物のファシズム、たとえば国家では、「嫌だから別の国に移住します」は許されませんが、会社というファシズムでは簡単に実現可能です。これは法律でも認められている、働く人の権利なのです。
現状がどうしても不満なら、まずは社内で声を上げて、変えようと働きかけてみましょう。どうしてもダメなようなら、エグジットオプションを採ればいいのです。
でなければ、一度しかない人生、会社の悪口を言いながら一生を送ることになってしまいます。嫌な上司に、ゴマをすり続けながら生きていくことになってしまいます。それはいったい、どれだけつらい人生なのでしょうか。
「会社を辞める力」の鍛え方
こういう話をすると、「それは強者の論理だ」という人が多くいます。もしそれが強者であるというのであれば、強者になるしかありません。さもなければ、ゴマをすりながら会社の悪口を言い続ける人生が待っています。
この世知辛さは、企業社会の特性上、どうしようもないわけですから。どんな政党が政権を握っても、ビジネスがグローバルに動き、多くの企業がその中で競争している以上、避けようのない現実なのです。
ここで私が強調したいのは、強者になるのは、ある程度の努力は必要なものの、多くの人が思うほど難しくはないということです。強者になるための正しい準備をすれば、エグジットオプションを採るのは、意外と容易なのです。
正しい準備とは、2つに分けられます。ひとつは、転職可能性を上げるための自己投資。もうひとつは、いざというときのための蓄えを持っておくことです。
ひとつめの説明は不要でしょう。ファシズムが嫌で会社を辞めても、別の会社に雇ってもらわなければ、生活できません(もちろん独立という手段もありますが、独立できる腕のある人なら転職も容易なはずです)。
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