イーロン・マスクの思考を生んだ幼少期の愛読本 ブッ飛んだ未来像を描ける人になるための手法

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イーロン・マスク(写真:© 2020 Bloomberg Finance LP)
SFを活用して未来をシミュレートし、ビジネス分野などに応用する手法「SFプロトタイピング」が注目されています。ビジネスとあまり接点がないように思われがちな「SF」的な思考が、今後なぜ重要になってくるのでしょうか。科学文化作家、応用文学者の宮本道人氏が上梓した『古びた未来をどう壊す? 世界を書き換える「ストーリー」のつくり方とつかい方』より一部抜粋してお届けします。

SFは「別様の可能性」を描くエンタメジャンル

僕自身はSFを「別様の可能性を描くエンタメジャンルである」と捉えています。「SF」という言葉は、一般的に「サイエンス・フィクション」の略語であると理解されています。日本語では「空想科学小説」と訳されたりするので、SFと聞くと、いかにも科学的な意匠をまとってはいるけれど、謎のメカニズムで動く宇宙船やロボットがバンバン登場する『スター・ウォーズ』のような作品を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。これらの作品は多くのSFファンに熱狂的に支持されていて、いかにもSFというイメージです。

では、『風の谷のナウシカ』はどうでしょうか? 日本国内はもとより世界中で幅広い層に愛されている傑作アニメです。本作はSFと聞いて真っ先に思い浮かべるタイプの作品ではないかもしれませんが、日本で最も歴史あるSFの賞「星雲賞」を受賞しており、SFファンからはSF作品であると認識されていることがわかります。でも、皆さんの中には、この文章を読みながら「ナウシカはファンタジーだと思ってた」と首をかしげる方もいるかもしれません。

ファンタジーとSFの線引きは実はけっこう難しいのですが、スター・ウォーズもナウシカも、われわれの世界の「ありえるかもしれない別の姿」を描いている点に着目してみて下さい。スター・ウォーズは「遠い昔、はるか彼方の銀河系で……」というテキストで始まりますし、ナウシカは戦争で文明が滅びた地球の1000年後を描いています。SFが「別様の可能性を描くエンタメジャンル」であるなら、いずれもSFだと納得していただけるのではないでしょうか?

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