なぜ日本では「イーロン・マスク」が出ないのか 大谷翔平や佐々木朗希は立派な世界一級なのに

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危なすぎるかもしれないが、イーロン・マスク氏は魅力的だ。なぜ日本ではこうした人物が出ないのだろうか(写真:ブルームバーグ)

「最近の印象的なニュースは何か」と自問してみる。筆者の頭に浮かんだのは、佐々木朗希投手の完全試合とイーロン・マスク氏のツイッター買収だ。あとは、ついに1ドル=130円を超えるに至った円安か。

佐々木投手の規格外の投球を見ていると、とにかく次の登板が楽しみでならない。マスク氏個人によるツイッター社の買収はスケールが大きいし、こちらも「一体何をやるつもりなのか」と楽しみに思う。

マスク氏は「危ない」けれども「楽しい」

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

ツイッターは、かのドナルド・トランプ前大統領が排除されたあとも、各国のトップに近いクラスの政治家が情報を発信するメディアとなっている。手に入れると莫大な価値があるようにも見える。

一方、サービスの仕組み自体は模倣が難しくなさそうだ。新たな類似サービスが立ち上がって、人々の注意が向くきっかけがあれば、容易に取って代わられる可能性を感じなくもない。競争上の参入障壁が高い安定したビジネスには見えない。目下の円安を考慮すると6兆円に迫る計算となる買収額に見合う価値は、はたしてあるのだろうか。

もし現在のツイッターの注目度を今後2~3年使うことができるなら、数兆円程度の経済価値なら難なくひねり出せるのかもしれないし、いささか過剰評価のバブル的な買収額なのかもしれない。しかし、マスク氏が買収額を気にしているようには見えない。

ところで、マスク氏の発言や行動は、日本的な基準で見ると、いかにも「危ない」。企業の株価についても、あるいはビットコインのようなものの相場についても、「相場操縦」の基準に十分抵触するような影響力を持つ発信をたびたび行っている。日本企業ならコンプライアンス担当者が毎日悲鳴を上げそうなレベルだし、たぶん当局から何らかの違法行為でとがめられていることだろう。

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