「3浪京大落ちで早稲田進学」彼を変えた母の変貌 志望校に行けなかった彼が浪人生活で得たもの

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また、現在も会社員の傍ら「何者か」になるために曲を作り続けている池田さんは、有名な音楽事務所に楽曲を送るようになり、その曲が評価されて、作曲家事務所に面倒を見てもらえるようになりました。京大出身の音楽家にはなれなかったものの、夢であった作曲家になることができたのです

それも人生の早期に挫折し、思い悩んだ浪人経験から身についた「 レジリエンス(困難に立ち向かい、その都度立ち直っていく能力)」のおかげであるそうです。

「もし僕が現役で京大に入れていたら、困難を避けて安定した道を進む、変化を楽しめない人間になったと思います。3浪したからこそ、何度失敗しても諦めず、困難に立ち向かうことができるようになったんだと思います

「バルネラビリティ」と「レジリエンス」。苦悩も挫折も無為に過ごした時間も、すべてがこの2つの能力につながっていると彼は言います。今、自分が社会でやっていけているのも浪人のおかげであると。

現在は作曲活動をしている池田さん

「自分でやってきたことが今、線でつながっていると実感します。浪人は必然だったと思います

現在も作曲家事務所を通じて、人気アイドルや有名歌手の作曲コンペに自分の作品を出し続けている池田さん。

「まだ到底作曲だけで食べていけるレベルにはなれていません(笑)」と謙遜していましたが、かつてアイデンティティーがなくて悩み、京大という学歴を身につけて作曲の仕事をしたいと思っていた少年は、浪人を通して、過去の経験を前向きに受け止める強い人間になっていました。

自分が過去に挫折した経験が、自分にしかできない仕事につながっていくのかなと思います。それがアイデンティティーにもつながっていくのではないでしょうか

挫折を乗り越えた青年は、確かな”個”を身につけていました。

濱井 正吾 教育系ライター

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はまい しょうご / Shogo Hamai

兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでTwitterやYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はカルペ・ディエム所属。

Facebook: https://www.facebook.com/shogo.hamai/
 

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