歴史教科書で学んだ「渡来人」の本当の正体 古代人のDNA解析でかつての「定説」が覆った
なぜ今「渡来人」が問題になるのか
今、日本人の起源に関する説が大きく書き換えられている。これまで日本古代史の研究者たちは、こう考えていた。
「もとから日本列島にいた縄文人と、弥生時代に渡って来た北東アジア系の弥生人が混じり合って日本人になった」
ところが科学的研究によって、このような「日本人二系統説」が、「日本人三系統説」に代わったのだ。「三系統説」とは、日本人は、縄文人と北東アジア系の弥生人と、東アジア系の古墳人との三系統から成るとする説だ。
この新しい説によれば、古墳時代に新たに日本に移住してきた人びとも日本人の先祖を構成する三集団のなかの一つであったことになる。
そのため、そのような人びとを、よそから渡って来た「渡来人」という特殊な集団として扱ってきた旧説は、見直さざるを得なくなる。


















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