プロ野球「NPBと独立リーグ」収益源で決定的な差 観客動員を増やしスポンサー頼りを抜け出せるか

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日本海オセアンリーグが分立するまでは12球団、現在でも8球団が本州中部に存在するBCの場合、リーグ全体では年間15万人前後の観客動員があり、一定の広告効果は見込めるという部分はあるだろう。

しかし他の企業にとってスポンサードのメリットはそれほど大きいとは言えない。景気が悪化するとスポンサーはすぐに撤退する。このため独立リーグ球団は大口スポンサーに頼るのではなく、小口のスポンサーを数多く集めてリスクを回避する傾向にある。スポンサー=大相撲のタニマチ(贔屓)のようになっていることが、独立リーグの大きな問題だと言えよう。

独立リーグは行政との関係が強い。「プロ野球」を標榜していても地域の「信用」はそれほどない独立リーグは、県、市町村との結びつきを強化し、行政を後ろ盾にすることで「信用」を得ようとしている。

愛媛県などが支援する球団の正体

四国の愛媛マンダリンパイレーツは、愛媛県、松山市、県内金融機関の支援を受けた「県民球団」だ。2008年オフに累積赤字によって経営危機を迎えた愛媛球団に対し、県、市、地元経済界による「経営改革協議会」が発足し、2009年からこれら3者が経営を支える体制が確立された。愛媛県はマンダリンパイレーツとの関係について、以下のように答えた。

愛媛県経済界も応援する愛媛マンダリンパイレーツ(写真:筆者撮影)

「県が支援を始めたのは、2009年からです。愛媛マンダリンパイレーツは、経営状況が厳しいながらも、創設以来、スポーツ教室など地域貢献活動を通して県民の交流拡大や地域の活性化に大いに貢献していただいており、本県にとって貴重な地域資源であるため支援することになりました。

県では、県内プロスポーツ4球団(愛媛FC、愛媛マンダリンパイレーツ、愛媛オレンジバイキングス、FC今治)の選手が一堂に会し、県民と直接ふれあいスポーツを楽しむ大運動会を開催したり『県民応援DAY』を設定し、各球団ホームゲームを盛り上げるイベントを実施してきました。

リーグ優勝やNPB選手の輩出のほか、野球教室や地域のイベント、ボランティアなどに積極的に参加することで、県民に夢や希望を与え、引き続き地域のにぎわいづくりに貢献いただくことを期待しています」

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