社会の変化を受けて、フラットな組織づくりに関連する書籍は多数刊行され、ヒットしています。しかし、どれも理論的・抽象的な部分が多く、現場のリーダーたちは理想と現実の狭間で悩んでいることも多いのではないでしょうか。このような過渡期には、より実践的・具体的な方法が必要です。
次世代リーダーの育成に従事し、さまざまな形でチームを作ってきた伊藤羊一さんの「個々の強みを活かしきるチーム」のつくり方を紹介した『「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ』から一部抜粋し、意外と多い部署横断プロジェクトメンバーに任命されたときにすべきことについてお伝えします。
部署横断プロジェクトが「やっかい」な3つの理由
僕はこれまで、いくつもの横断プロジェクトを経験してきた。社内の部署横断でつくられるプロジェクトもあれば、会社横断でつくられるプロジェクトもある。昨今は、会社という組織の中で行う仕事より、プロジェクトで始まるものも多い。
イノベーティブで新しいことをつくっていくためには、既存の組織の枠を超えて、既存の組織にはないチームでやる必要が出てくる。だから横断プロジェクトになる、ということだ。
社内の新規事業プロジェクト、事業統合プロジェクト、そして会社同士の合併後の統合プロジェクトなど、部署横断、会社横断のプロジェクトはいくらでもある。
さほど大きなテーマでなくとも、イベントの企画実行プロジェクト、業務改善プロジェクト、勉強会の立ち上げプロジェクトなど、ちょっとした話でつくられるプロジェクトもたくさんあるだろう。
先ほど、この「横断プロジェクト」はやっかいだと述べた。何がやっかいか。その原因は、大きく3つある。
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