部署横断プロジェクトが「やっかい」な3つの理由 権限は明確でないのに責任はあるということも

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原因2  日常的に話すことがないメンバーが集まる

やっかいな原因の2つめは、プロジェクトの特性として、「日常をともに過ごしているわけではないメンバー」が集まってくることだ。

既存のチームでは、基本的に毎日顔を合わせることが多い(対面で仕事をする場合)。もちろん、みながそれぞれの職場に散っていて、なかなか顔を合わせる機会がない場合もあるかもしれないが、同じ組織に属していれば、定例ミーティングや1on1ミーティングで、毎日何かしら接触することが多いだろう。

だから、その組織で何かをやるとしたら、「同じチームでよく知っている○○さん」と仕事をすることになる。

目的のために集結するメンバーたち

ところがプロジェクトチームを組むとなると、そもそもそのメンバーを知っているか知らないかはさておき、少なくとも日常的に話すことがないメンバーが集まる形になることが多い。そういうチームで新しい何かをつくることになるのだ。

メンバー同士は、どこかよそよそしい部分もあるだろう。お互いの背景もよく理解できていないまま、目的のために集結しているのだ。そしてプロジェクトの性質によっては、そこに専念するわけではなく、ミーティングが終わると自分の持ち場に帰っていったりする。

会社横断のプロジェクトは、それこそ会社の別の場所で会うこともなく、プロジェクト会議のときにしか会わない。

そんな状況でチームビルディングを行って、ゴールに向かっていくのだ。

原因3  元々の所属組織の利害関係

そしてプロジェクトがやっかいな理由の3つめ。これはプロジェクトの成り立ちによって強弱があるが、往々にしてメンバーは既存の組織と兼務だったりして、既存の組織の利害を持ち込んできたりすることだ。

プロジェクト内で元々の組織の権益を守ろうとばかりして、「いったい君は、このプロジェクトで何がしたいの?」と聞きたくなるようなことがある。問うていくと、プロジェクトの成功を願ってプロジェクトメンバーにアサインされたわけではなく、自組織を守るためだけにメンバーになっているケースも多い。

こうなるとプロジェクトチームのメンバーではなく、もはや「その人が属する組織のスパイ」だったりする。大袈裟に聞こえるかもしれないが、言われてみると、「ああ、確かに」と思う方も多いのではないか。

このように「やっかいな」横断プロジェクトであるが、これをどうマネジメントしていったらいいか、どうすればイケてるチームになるのか、一緒に考えていこう。

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