コロナ禍でオフィスの需要は激変した
――御社の働き方コンサルティング事業部について教えてください。
川口健太氏(以下、川口):オカムラの働き方コンサルティング事業部は、「働く」にまつわる研究やトレンドを分析し、それをデザインとして提案して、社会全体の価値を高めていくことをミッションとして掲げています。
私は空間デザインを専門としており、弊社で集めたトレンドを、個別のクライアントに偏らない俯瞰したものとして再構築して発信しています。
池田晃一氏(以下、池田):私は研究者として、テレワークを含む柔軟な働き方や空間の使われ方を研究しています。
そのノウハウをコンサルチームに生かしてもらい、まずは、クライアントの働き方やオフィスの課題を明らかにします。それがデザインチームに渡り、具体的なデザインに落とし込まれ、施工管理をサポートするチームへとつながっていきます。
研究所で発見した知見を、川上から川下までトータルに生かすことができるということが強みです。
――オフィスに関する最近の動向を教えてください。
池田:大きな視点では、国立環境研究所と弊社との共同研究で、ハイブリッドワークが地球環境に悪いという衝撃的な事実がわかりました。
通勤は40%減っても、電車やバスといった公共交通機関の運行は変わらず、さらに自宅で働く際のエネルギー消費が増えたことで環境負荷が高まっていたのです。