自分の人生を生きていない「日本人」の行く末 コロナでより主体性が必要とされてきている
リモートの「アリな部分」と「ダメな部分」
岡本:当社は以前、リモートワークは一切認めていませんでしたが、緊急事態宣言が出される数日前からフルリモートに切り替え、解除されてからは50%以下の出社率に調整しました。現在は社員が、週1、2回出社しているような状況です。
フェイス・トゥ・フェイスを重視しているので、リモートは正直、経営者としては認めたくないと思っていました。ただこういう事態になったので試して、そこから「アリな部分」と「ダメな部分」が見えてきた感じですね。
例えば、目的が決まっているミーティングであれば、オンラインで大丈夫ですが、信頼関係を作るとかディスカッションをするとかになると、現在のテクノロジーでは遅れが出てしまうので活発な議論がしにくい。実際、取締役会をリモートで開催するようになってから議論が白熱しなくなってきましたね。
東松:私も客先に行って直接コミュニケーションをとることを大事にしていたので、それを「しちゃダメだ」となって大前提が崩れてしまった。営業という仕事をしている中で、自分の強みが消されてしまった感じです。
そのうえ、月1回行っていた海外旅行に行けなくなって、3月は本当に心が死んでいました。どれだけ仕事をしてもゴールが見えないし、「旅行にいつか行ける」という答えも見えない。そこで、自分は誰よりも「仕事」と「遊び」という時間の線引きを明確にしていた、ということに気がつきました。