"有能なファシリテーター"は誰でもなれる! 会議や議論を驚くほど円滑に進めるための「簡単な方法」

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本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話
グループに分かれる際、4~5人だと、全員が対話に参加しやすくなります(写真:YAMATO/PIXTA)
「本質観取」とは、文字通り、物事の“本質”をつかみ取るための思考法です。
たとえば、幸せとは何か? 自由とは何か? 正義とは、愛とは、友情とは、希望とは、よい社会とは、よい教育とは何か? こうした問いに、「なぁるほど、それは確かに本質的だ」と誰もがうなってしまうような考えを見つけ出し、それを言葉に紡いでいくこと。それが本質観取の営みです。
自分とは異なる立場や考えの人と、いかに対話し、合意を形成していけばよいのか分からない。それどころか、結論の出ない「意見の言いっぱなし」や不毛な「論破」に終始したり、深刻な信念の対立を目の当たりにしたりして、対話への希望を失ってしまう――。
そんなモヤモヤを感じているすべての人におすすめなのが、大学教員である苫野一徳氏、岩内章太郎氏、稲垣みどり氏の3者による新刊『本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話』(集英社新書)です。
今回は本書のなかから、会議や議論で合意形成や問題解決を進める役割を担う「ファシリテーター」への実践的アドバイスをお届けします。

よきファシリテーターはよき「共同探求者」である

言うまでもなく、本質観取のファシリテーションには、それぞれのファシリテーターの個性が滲み出るものです。でも共通して言えるのは、本質観取のよきファシリテーターは、参加者と共に本質を探求する「共同探求者」である、ということです。

ファシリテーターというと、自分の考えはできるだけ挟まずに、その場の対話を文字通り促していく役回りの人、というイメージがあるかと思います。でも本質観取のファシリテーターは、むしろ自分も参加者と一緒に思考し、言葉を紡ぎ合う存在です。

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