部下が慕わない上司は自己重要感をわかってない 自己肯定感の先にある欲求を知っていますか

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まずは自己肯定感。

それは、その人自身が自分の存在をどれくらい肯定できているかというメモリになります。  

「自分はこの組織にいていいんだ」

「仲間として認めてもらっているんだ」

という安心感とも言えるでしょう。  

そしてこの自己肯定感に関しては、社会的立場や実績というものをすべて取っ払った状態での判断になります。

わかりやすく言えば、その人がどんな地位についていようが、どんなに社会的な実績がなかろうが、そんなものは関係なく自身の存在を肯定するということが条件なのです。

自己重要感ってなんですか?

これに対して、自己重要感は、社会での立ち位置や実績というものが絡んできた中で満たされるものなのです。

「大きな仕事を任された」

「ポジションが1つ上がった」

「何かで一等賞を取った」

という目に見えるポジショニングもあれば、「自分はあのすごい人から目をかけられている」  「組織で期待されている」 といった精神的充足感も自己重要感に含まれます。

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ですから何もない状態が「自己否定感」だとすると、まずはその存在意義を認められて「自己肯定感」が上がり、「自己肯定感」が満たされると、人は次に社会でのポジショニングが含まれる「自己重要感」を意識するようになります。

まとめるとこうなります。

自己肯定感=安心感

自己重要感=特別感

うまくいくリーダー、周りの人に慕われるリーダーは、自分の話し方を通して部下やメンバーたちの特別感を高めているのです。

永松 茂久 人財育成JAPAN代表取締役

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ながまつ しげひさ / Shigehisa Nagamatsu

大分県中津市生まれ。講演の累積動員数は延べ60万人にのぼる。3坪のたこ焼き屋からスタートし、現在は作家として活躍。自身の執筆だけではなく、次世代の著者育成、出版コンサルティング、経営コンサルティング、出版支援オフィス、講演、セミナーなど、数々の事業を展開する実業家でもある。『人は話し方が9割』『人は聞き方が9割』『リーダーは話し方が9割』『喜ばれる人になりなさい』(すばる舎)など著書多数。

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