会話のペースを握る人が無意識にやっていること 相手にアクションが起こらなければ「伝えただけ」

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では、どうやってアクションを起こすのか? これも人間の大事な心理があります。「人間はイメージできないと一歩も動けない」ということ。なぜ、暗闇だと足がすくんでしまうのか? それは歩く道程が想像できないからです。

話し方の正解 誰とでもうまくいく人の55のルール
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突然、「土曜の夜は空いていますか?」と言われたら、返答しづらいです。何をするのかイメージができないからです。誰かの提案に乗るときも、商品を買うときも、人はイメージできないとアクションが起こせません。ということは、相手にアクションを起こしてもらうには、相手にイメージさせればいいということになります。

どうやって? 次のようにです。

「What(何を)」

「Will be(どうなる)」

この2つを明確に伝えます。先ほどの朝礼の例なら次のような感じです。

朝礼で挨拶のことを話す場合

「What(何を)」…元気よく挨拶をしよう!

「Will be(どうなる)」…元気な挨拶をすると、嫌な気分が吹き飛んで仕事も楽しくなってくるよ!

 ディーラーが車を販売する場合

「What(何を)」…トヨタのミニバン「アルファード」をおすすめします。

「Will be(どうなる)」…3列シートで広々したスペースを確保しているので、ご家族が増えても快適に運転することができます。

部下に「斬新なアイデアを資料に盛り込んでくれ」と指示する場合

「What(何を)」…今回は若年層に特化したアプリを作りたい。

「Will be(どうなる)」…10代、20代が毎日触れるようなものにしたい。

モチベーション(motivation)の語源は、ラテン語で「move」です。つまり「動くこと」。モチベーションを高めることができる人は、相手の動きを誘発できる人です。

その源になるのが、未来はどうなるのか? 「Will be」をイメージさせること。そして相手の頭の中に写真を描くかのごとく、想像させることです。これができる人が「伝える」ではなく「伝わる」人です。

桐生 稔 伝わる話し方の専門家

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きりゅう みのる / Minoru Kiryu

モチベーション&コミュニケーション代表取締役、日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー、日本声診断協会音声心理士。2002年、大手人材派遣会社に入社。営業成績がドベで新卒3ヵ月にして左遷される。そこから一念発起し、全国売上達成率No.1を実現。その後、音楽スクールに転職後、事業部長を務め、2017年、社会人の伝わる話し方を向上すべく、モチベーション&コミュニケーション設立。これまで全国40都道府県で年間2000回にわたり「伝わる話し方」のセミナーや研修を開催してきた。テレビ朝日とABEMAが共同製作する『マッドマックスTV論破王』ではディベートの審査員も務めている。
 

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