産後1カ月の女性に訪れた予想外の「大ピンチ」 メンタルは強いと思っていたのに涙があふれた

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あの子は、私なんかが母親で本当に幸せなんだろうか? 本来であれば、誰もがうらやむ「手のかからない、いい子」のはずなのに、子どものことがかわいくてかわいくて、絶対に幸せにしたいと思っているのに、私がダメなせいで、たくさん泣かせてしまっているんじゃないか。私が母親じゃなかったら、もっとあの子を笑顔にできていたのではないか。私自身のせいであの子を不幸にしてしまっている気がしてならない。

実家にいる間、結局息子は夜中にまともに眠ることはなかったし、ついに私のメンタルが上向きになることもなかった。

車中で泣き止まなくなった息子

長かった3週間の滞在期間を終え、とうとう自宅へ帰る日になった。この日は、産院に併設された小児科で1カ月健診を受診してから帰宅することにしていた。本当は授乳をしてから車に乗せたかったが、息子は1時間ほど前から眠っている。仕方なく、眠ったままの息子をベビーシートに乗せて出発した。

出発して15分ほど経った頃だった。

「ンンン……ンンン……」

息子の泣きのアイドリング音が聞こえてくる。慌てて顔を見ると、今にも泣きそうに、口をへの字に曲げていた。

「ンアアアアアアア!!!!」

完全に覚醒した子どもが、全力で泣き叫んだ。前回の授乳からもう2時間は経っているから、お腹が空いたのだ。しかし車は高速道路を走ってしまっており、止まることはできない。

「もうちょっとだから我慢してね、ごめんねごめんねごめんごめんごめん」

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

「あああー! もう、ごめんね、ごめんね」

泣き叫ぶ子ども、パニックになる私、安全運転を心がける夫という奇跡のトライアングルが成立し、車内は混沌としている。用意していた液体ミルクを、座ったままの子どもに飲ませようとするがうまくいかない。お気に入りのマラカスを取り出して必死で振って見せるが、まったく効果がなく、激しく泣き続けている。

やっとのことで病院の前に着くと、追い打ちをかけるように小雨が降ってきた。傘を持っていない私は持っていたタオルで息子をくるみ、濡れないように覆いかぶさりながら、大急ぎで病院へと走った。激しく泣き続けている息子を見て、看護師さんが「あら〜、元気元気」と笑顔で迎え入れてくれる。待合室で液体ミルクを飲ませると、ケロリと泣き止んだ。

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