日ハム新球場で激変「北広島市」地価上昇トップに 経済効果は10年で1500億円、若年層も流入へ

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新たなシンボルタウンに期待を寄せる北広島市の担当者に、これまでの経緯や、一帯のインフラ整備、経済効果などを聞いた。

「ファイターズの新球場建設の話が持ち上がった時、市として誘致に乗り出しました。2016年のことです。周辺道路や上下水道などのインフラ整備には約134億円(半分は国からの交付金)を投入しています。新球場の来場者数は年間約200万人と聞いています。それに周辺施設への来場者を加えると年間二百数十万人の方が北広島を訪れると見込んでいます。

経済効果については、以前、コンサル会社がまとめた数字があり、それによると10年間で約1500億円というものでした。こうした目に見える数字的な効果だけでなく、市の認知度やイメージが上がることで移住される方が増え、人口増につながっていくこと、市が活性化していくことを期待しています」(北広島市ボールパーク推進課)

最近は新球場開業を見込んで中小の企業、飲食業が市内に進出、起業するケースが増え、ボールパークでの募集も含め、着実に雇用が創出されているという。市内ではこんな話も耳にした。

「最近、仕事を辞めて釧路から移住してきた人は『球場で働く』と言っていましたよ」

北海道のシンボルタウンになりつつある中で、人を呼び込むパワーが生じてきているということか。

ボールパークに期待を寄せるのは北広島市だけではない。北海道では、「ボールパークを通じた道内各地の活性化」をテーマに、圏域17市町村(北広島市、札幌市、小樽市、苫小牧市など)からなる「オール北海道ボールパーク連携協議会」を設置し、情報発信などを展開中だ。

「北広島市だけでなく、北海道活性化のシンボルとしての位置づけです。そのため、エリア名(北海道ボールパークFビレッジ)も球場名(エスコンフィールド北海道)も北海道としています。北海道活性化の起爆剤となってほしいですね」(ボールパーク推進課)

多くの道民の期待と注目を集めての開業まであと4カ月。これから繰り広げられる新たな物語は果たしてどう展開していくのだろうか。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログでは、最新の病状などを掲載中。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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