糖尿病に限らずどの生活習慣病もそうだが、病気を改善させるためのセルフケアの柱となるのは、「食事」と「運動」だ。今回の記事をとくに届けたいのは、糖尿病予備群、あるいは初期の糖尿病の人たち、このままだと糖尿病になるのでは……と危惧している人たちだ。
糖尿病で今のところわかっている発症の主要な原因は、「遺伝的、体質的な素因」と「肥満」の2つ。前者は生まれ持ったものなので変えられないが、後者であれば改善が可能だ。植木さんは「肥満を指摘されていて、かつ血糖値が高い人は、とくにセルフケアが奏功しやすいので、がんばって実践してほしい」とエールを送る。
一方で、やせていて血糖値の高さを指摘されているケースでも、これから紹介する方法で血糖値を下げることは可能だ。
肥満の人は「3kgやせる」を目標に
まずは、肥満でかつ高血糖を指摘されている人の対策から見ていきたい。
肥満(体格指数BMI25~28ぐらいの人、身長170cmなら72~81kgぐらい)があるいわゆるメタボ型の人の最初の目標は、「3kgやせる」だ。ベルトでいうと穴1個分ぐらいのやせ方だ。
でもなぜ3kgなのか、植木さんが言う。「体重が減る場合、内臓脂肪から先に減るので、3kgの減少でも内臓脂肪が出している悪玉のアディポカインが減って血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きがよくなり、血糖値が上がりにくくなるのです」。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら