子供が大人になっても依存し続ける親の心理構造 不安を抱え、自分に都合の良い生き方を押し付ける

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2つ目は、他者批判タイプ。

このタイプの親は、他人から高く見られたくて見栄を張ろうとします。

弱い自分を隠して、強さをアピールするために自慢話と苦労話を繰り返したり、横柄な態度を取ったりします。

一方、自分よりも価値の低そうな人を見ると、見下したり、いじめたりします。

どちらのタイプの親も、家の外で自信の低さを隠している反動で、家庭内では支配的です。

子どもに高い学歴をつけさせ、名が通った会社に入れさせ、家柄がよくてスペックの高い人と結婚させたがりますが、それは子どもを社会的に成功させたら自分の価値まで高くなったように思えるからです。

<4.自由を奪われる不安を抱える親の特徴>

自由を奪われる不安を持つ親は、無意識のうちに他人から邪魔されて不自由になるはずと決めつけています。

このタイプの親にとっては、家族でさえも自由を邪魔してくる存在です。

精神的に未熟で責任感が乏しく、苦労せず楽をして生きていきたいという意識が強いです。
子どもに無関心で、心を育て守っていくという親としての関わりを持とうとしません。

子どもを放置して自己中心的に生き、自分の趣味に時間やお金をかけていたりします。

子どもが成長して働くようになってからは、金の無心をする親も少なくありません。

子どものお金をあてにして親は働かず、「家族は協力しあうもの」という理由でお金を奪っていくというケースはよくあることです。

計画することが苦手で、貯蓄や節約ができなかったり、整理整頓ができなかったりするので、家の中が物であふれかえっていることもよくあります。

境界線を超えて子どもに「押しつけ」

境界線とは、親の領域と自分の領域を分ける線のことです。

境界線を境にして、親の領域で起こっていることは、子どもの領域に影響を与えません。

反対に、子どもの領域で起こっていることも、親の領域に影響を与えません。

しかし、それぞれの領域が境界線を超えて重なり合っているように感じているときが癒着している状態です。

癒着しているときに強い不安を抱える親は、自分自身の領域の中で作り出された不安が、まるで子どもから与えられていると錯覚しています。

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