表情分析家が提言「オンライン会議」のNG行為3選 眉を引き下げている人がいたら議論は一時中止

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とはいえ、多数が参加するオンラインミーティングで、「なるほどですね」と皆が発すると、なかなかうるさくなりますね。スタンプ機能を使ってシグナルを示そうとしても、そのスタンプの意味が明確に伝わらないことがあります。

そこで、私が提案するのは、頷きと眉の引き上げです。頷きは、肯定を意味する、ほぼ万国共通のシグナルです。話し手に同意しているとき、話し手に話を続けてもらいたいとき、適度に、頷きましょう。

もう一つは、眉の引き上げです。1~2秒、両眉を引き上げる。この動きは、レギュレーターと呼ばれる会話のシグナルの一つです。聞き手の立場から、会話をレギュレート、調節しようとしているのです。眉の引き上げは、驚き・興味・関心を意味する万国共通のシグナルです。聞き手による眉の引き上げは、「あなたの話に興味を持って聞いています」「どうぞ話続けて下さい」を意味します。

眉の引き上げの例。「聞いていますよ」を話し手に伝えることができる(写真提供:空気を読むを科学する研究所「無断転載を禁ず」)

ところで、「笑顔で相手の話を聞きましょう」というアドバイスをよく見聞きすると思います。もちろん、それはそれとて結構なことなのですが、笑顔で相手の話を聞くのは、なにげに高等技術です。

「笑顔を作るのは、恥ずかしいな」と思っている方、実は、多いと思います。また、楽しくない話を作り笑顔で聞くのは苦痛です。さらに、話題に応じて笑顔が不適切なときもあるので、笑顔は万能薬ではありません。ですので、普段、表情を動かすことに慣れていない方は、頷きと眉の引き上げから始めてみるのが無難だと思います。

やってはいけない③独演会

最後の「やってはいけない」は、独演会です。聞き手の様子を確認せず、話し続ける行為です。誤解して頂きたくないのは、話し手一人がミーティングのほとんどの時間を使って話し続けていたとしても、聞き手の様子を観ながら、話し方を工夫している場合は、独演会ではありません。そこでは、非言語のコミュニケーションが成立しています。ここで言う独演会とは、聞き手の想いや存在を意識しない話し手のコミュニケーション姿勢のことです。

独演会は、話し手の立場が聞き手より上にあるとき、例えば、話し手が上司、聞き手が部下のようなとき、起こりやすいように思います。ミーティングのほとんどの時間というわけではありませんが、某日、私が参加した経営者交流会の終盤。「お一人、2~3分ほどで本日の感想をお願いします」と主催者からお願いがあったにもかかわらず、15分以上、話を続けたそこそこ地位の高い方。他の方が感想を述べる時間が短縮されてしまいました。

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