伸びる子に必要な「6つの最重要スキル」の育て方 暗記より必要なのは哲学的な思考だ
中学受験を考える家庭は増えていますが、受験のための暗記式勉強法は、本当に子どもの将来にとっていいのか?と悩む親も増えています。アメリカのスタンフォード大学・オンラインハイスクールで校長を務める星友啓先生は、「暗記や詰め込み型の学習では、変化し続ける社会では生き延びられない。これから必要なのは『考える力』」といいます。
世界4カ国から優秀な子どもが集まる全米トップ校では、ゲームチェンジャーを育てるためにどんな学習をさせているのか。家庭でもまねできる、子どもの地頭を育てる方法について、新刊『子どもの「考える力を伸ばす」教科書』より、一部抜粋してご紹介します。
世界の教育トレンドは「哲学思考」
私が校長を務めるスタンフォード大学附属のオンラインハイスクールでは、「哲学」を必修にしているのは前の記事でもお話ししましたが、そのためか、哲学思考やクリティカル・シンキングを子どもに教えるのにどうすればいいか、また、自分が実践するにはどうすればいいか、という質問をしばしばいただきます。
哲学とはいったいなんなのか。また、哲学的に考える力を身につけるなんて、どうやってトレーニングすればいいのか、とらえどころがないという気持ちもわかります。多くの人は、哲学思考は長時間にわたるトレーニングが必要で、哲学書や哲学の議論にたくさん触れていくことで、自然と哲学思考が身につくのではないか、「習うより慣れろ」方式の学びが重要だと考えているようです。
しかし、これまでの研究で示されてきたのは、正反対の結果です。実は、哲学やクリティカル・シンキングのスキルは、具体的な学習のゴールを明示したうえで、手取り足取り順序立てて教えていくほうが効果的だということがわかってきたのです。
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