伸びる子に必要な「6つの最重要スキル」の育て方 暗記より必要なのは哲学的な思考だ

拡大
縮小

哲学思考を磨くためには、その要素であるこれらの6つのスキルをサポートしていく必要があるのです。そして、この後に紹介していく哲学思考のトレーニング法は、どれもこれらのスキルを伸ばしていくのに効果があります。ぜひ参考にしていただければと思います。

週に1回、5分程度「哲学思考会話」を

まずは、小さい子どもに効果的な方法です。4歳ぐらいからトレーニング可能なエクササイズです。できる子は3歳くらいからでも可能かもしれません。また、逆に、4歳より上でも最初は苦労する子もいるかもしれません。焦らずに、楽しく優しくサポートしていきましょう。

週に1回、5分程度でいいので、子どもと以下の哲学思考会話をする機会を作りましょう。力まずに、遊びの延長でリラックスした雰囲気で行うといいでしょう。もちろん、週に1回よりも頻繁にやれるなら、さらに効果が上がります。

1 「赤」や「四角」など基本的なコンセプトの組み合わせの、具体例(「ポスト」など)を子どもに出してもらいましょう。

2 1つ例が出たら「じゃあ、ほかには」と違う例を出してもらいます。

3 もう例が出なくなったら、「じゃあ今度は速くて大きな動物は?」などコンセプトを変えて問いかけていきましょう。

4 子どもが慣れてきたら、より関連の希薄なコンセプトをくっつけたり(「うるさくて丸い」など)、コンセプトの数を多くして(「丸くて赤くて美味しい」など)難易度を上げていくこともできます。

与えられたコンセプトの組み合わせを理解するための、解釈する力や分析する力を育んでいくことができます。また、当てはまるものをあれやこれやと探していくことで、評価する力や推論する力を芽生えさせる機会になります。

次ページ解釈する力と分析する力のトレーニング
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT