伸びる子に必要な「6つの最重要スキル」の育て方 暗記より必要なのは哲学的な思考だ
そうした理解を踏まえたうえで、世界の教育現場ではさまざまな形で哲学を導入しようという動きが見られてきました。日本でも哲学のテレビ番組や本が人気になっていますが、そうしたトレンドは、世界的な哲学学習の大きな潮流の中にあるのです。
哲学思考に必要な6つの最重要スキル
ここからは、哲学思考のスキルを具体的に見ていくことにしましょう。どんな能力やスキルをつけるために学んでいるのかを、教える側はもちろん子どもも理解することが非常に重要です。
哲学思考とはつまり、当たり前に思っていた常識や自分の考えの前提になっている枠組みを批判的に吟味して、新しい価値観や世界観を模索するために必要なスキルです。
どう教えたらいいか戸惑ってしまうかもしれませんが、この問いに果敢にも取り組んだのが、教育学、心理学、哲学などの世界的権威、46人。20世紀の終わり頃に彼らが集まってこの問題を徹底的に議論しました。そこで結論づけられた6つの最重要スキルは以下のようになります。
A. 解釈する力
難解なことの中に意味を見出したり、曖昧なことを明確にしたり、複雑なものをうまく分類して整理する力。
難解なことの中に意味を見出したり、曖昧なことを明確にしたり、複雑なものをうまく分類して整理する力。
B. 分析する力
考えや議論の論理立てを理解して、吟味する力。
考えや議論の論理立てを理解して、吟味する力。
C. 評価する力
考えや議論の妥当性や確かさを判断する力。
考えや議論の妥当性や確かさを判断する力。
D. 推論する力
根拠や証拠を探し出してほかの可能性も視野に入れ、結論を導き出す力。
根拠や証拠を探し出してほかの可能性も視野に入れ、結論を導き出す力。
E.説明する力
考えを提示してから、その考えに至る理由や道筋を明らかにする力。
考えを提示してから、その考えに至る理由や道筋を明らかにする力。
F. 自分を振り返る力
自分の考えや議論を吟味して、誤りを見つけたり、正したりする力。
自分の考えや議論を吟味して、誤りを見つけたり、正したりする力。
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