出版不況でも売れまくる!新興音楽誌の正体

新創刊で一気にブレーク、「ヘドバン」人気の秘密

 東洋経済オンラインに集いし労働者・学生・市民諸君!「若き老害」こと常見陽平である。
 諸君に紹介したい雑誌がある。その名も『ヘドバン』(シンコーミュージック・エンタテイメント)だ。そう、音楽雑誌、しかもヘビィメタル雑誌である。この瞬間「公私混同、乙!」と石を投げてきそうな諸兄がいるかもしれないが、この雑誌を紹介するのには、ちゃんと理由がある。
 雑誌が売れないと言われている出版業界の「冬の時代」にあって、ヘドバンは毎回、重版がかかりまくっている。しかも、創刊1年半の新雑誌というのだから驚きだ。雑誌のポジショニング、コンテンツ作りがいちいち絶妙なうえ、スタッフの熱量が半端じゃないのだ。
 編集長である梅沢直幸氏にインタビューを申し込んだところ、ご快諾いただいた。熱いメタル流メディア論、心して読むように!
『ヘドバン』はアマゾンでも即完売。最近では、過去に出したバックナンバーのほか、創刊号は5度目の増刷が決まるなど、快進撃を続けている。

アマゾンで即完売!

常見陽平(以下、常見):『ヘドバン』はいつもアマゾンでも完売ですが、最新号は無事、発売日に買うことができました。

梅沢直幸(以下、梅沢):ありがとうございます。

常見:今回発売された号がVol.6(2015年2月発売号)。3カ月に1回の季刊誌としてこの雑誌が創刊されて1年半が経つわけですが、出版不況と言われながらも、快進撃を続けていますよね。

梅沢:そうですね。おかげさまで、つい最近、創刊号の5度目の増刷が決まりました。過去に出たバックナンバーも、すべて増刷がかかっています。

常見:それはすごい。ある雑誌の特集が人気を呼び、その号だけを増刷することはありますが、バックナンバーを含めて、増刷を続ける雑誌なんてそうそうないですよね。たぶん、1冊読んだら、全部読みたくなるのではないでしょうか。

梅沢:正直、これほど売れるとは想定外でした。ただ編集者にとって予想できないことが続くというのは、雑誌が動き出して大きくなる兆しなのかなとは思っています。

常見:梅沢さんは、もともと『音楽生活』や『悶絶!プロレス秘宝館』といったムック本を手がけてきた名物編集者で、一時期、編集畑を離れていましたよね。数年間のブランクを経て、2013年に『ヘドバン』を創刊したわけですが、正直言って、新しい雑誌の創刊なんて失敗する確率のほうが高いわけじゃないですか?しかもメタル雑誌。市場も小さく、老舗の『BURRN!』(シンコーミュージック・エンタテイメント)がいるなか、なぜこの雑誌を作ろうと思ったのですか?

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