アップルが社内会議で真剣に「爆笑」を狙う深い訳 「心理的安全性」がイノベーションのカギとなる

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全社会議はきわめて真剣な場で、最高に面白かった。

浅井は毎回数カ月前にはチームを招集し、スタッフで満場のホールにどっと笑いが沸き起こる体験を用意周到に計画する。

あるときは、パフォーマンス・アートカンパニー「ブルーマン・グループ」に扮したスタッフたちの動画を撮影した。

またあるときは、逃亡者(=浅井)を激しく追跡するギャグ動画を上映。あるいは会場のスタッフのなかから突然、フラッシュ・モブでゴスペルの聖歌隊が現れたこともあった。いずれにも共通している特徴は、「意外性」と「みんなを笑わせる力」だ。

全社会議では、あらゆる瞬間が貴重だ。だからこそ浅井は、思いがけない方法で人びとを結びつけようと工夫を凝らした。

全社的に恐怖がクリエイティブのプロセスをむしばんでいたが、陽気さとユーモアがそれを解き放つのを、浅井は目の当たりにした。

ユーモアが「組織から恐怖を追い払った」ことで、みんながもっと自由に考え、もっとオープンに語り合い、新しいシナリオやアプローチを受け入れられるようになったのだ。

心理的安全性が挑戦を可能にする

安全性と仕事の能率には、強固な関連性がある。エイミー・エドモンドソンと同僚たちによる研究では、心理的安全性(失敗しても罰せられたり、バカにされたりしないと思えること)によって、私たちはより柔軟で打たれ強くなったり、いっそうやる気が出たり、粘り強くなったりすることがわかった。

失敗を気にしなくてもいいという安心感があると、大胆になり、大きなリスクをとる勇気が湧いてくるのだ。
浅井も次のように述べている。

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