──こういった被害については、身近な人が相談相手になるかどうかが非常に重要ですが、ご家族にはこのことを話されていたんでしょうか。
というか……妻もなんです。妻も同じ職場で、同じ上司からパワハラ被害を受けているんです。
──なんと……。
私とはやられていることの内容が少し違っていて、しつこく電話をかけてきて電話口で怒鳴られるといったことが最も多い被害でした。
高学歴の同僚を貶す上司
──本連載に向けて行った聞き取りでも、ハラスメントによって電話が苦手になった方は数多くいらっしゃいました。電話の着信画面を見ると動悸がするようになった人や、電話に出ることもできなくなってしまった人など。
妻も似たような状況だと思います。
妻の場合、上司から目をつけられた理由は「大学院卒である」という点でした。上司は自身の学歴に対して強いコンプレックスを抱いているようで、その反動として自分より高学歴の同僚を貶すことに執着しているようでした。
中でも妻は特に強烈な悪意が向けられ、「大学院なんて出て何になるんだ?」「院卒なのにこの程度の仕事もできないのか?」といった調子で日々突っかかられていました。そのほか、私同様に同僚の前で怒鳴りつけられることが日常的にありました。
あと、妻が受けた中で最も悪質な仕打ちが、生徒を使って妻の根も葉もない噂を流布されたことでした。
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