45歳教員「夫婦そろってパワハラ地獄」休職の顛末 生徒に「うその噂」流布させる学年主任の狂気

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生徒がいる前で怒鳴られることが常態化

──どのような問題行動があったか、言える範囲で教えていただけますか。

いちばんつらかったのは、人前で怒鳴られることが常態化していたことです。

職員会議のとき、ほかの教員たちの前で吊るし上げるように詰られることがよくありましたし、生徒たちの前で怒鳴られたこともありました。夕方、生徒たちが職員室を掃除している時間帯に怒鳴るんですよ。一度や二度ではなかったので、相手はそういうことをわかってあえてやっていたと思います。

「教師失格だ!」「だからお前はダメなんだ!」……など、あまりにも耐え難い言い方をされ、教師としての尊厳を傷つけられる感覚でした。生徒たちもいたたまれないといった感じで、大人のいさかいに巻き込んでしまって情けなかったです。

──どのような理由で怒鳴られていたのでしょうか。

例えば、私が自分のクラスの分の資料をコピーするときに、上司のクラスの分を一緒にコピーしなかった、といったことです。明文化されたルールではありませんでしたから、恐怖よりもまず驚きがありました。そういう、思ってもないような角度から理不尽な言動をしてくることが多い上司なんです。

また、私がいない場所でも他の職員に対して「使えないやつ」と言っていました。

──これまでインタビューさせていただいた方は皆さん20代で被害に遭っています。対して紀明さんは、40代にさしかかろうという時期で、ご結婚されていて、お子さんもいらっしゃるときでした。

自分自身、いくつになってもこういうことは起こりうるんだということに驚きました。ただ、環境次第ではいくつでも起こりうるのだと思います。

これは後で知ったことですが、上司は私が勤務し始める前にも、別の教員に似たようなハラスメントをしていたようです。職員室で長時間怒鳴られて泣き出してしまった教員の逸話が語り継がれています。

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