陰惨で狡猾?人情家?「北条義時」史実に見る実像 「鎌倉殿の13人」主人公の「吾妻鏡」での描写

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北条義時夫妻の墓所
静岡県伊豆の国市の北條寺にある北条義時夫妻の墓所(写真:Photo_N/PIXTA)
NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公である「北条義時」に関する史料は、実はそう多くありません。基本的な史料の1つとなっているのが『吾妻鏡』です。その中で、北条義時はどのように描かれているのか。
歴史学者の濱田浩一郎氏が解説します。

大河ドラマでは「好青年」から「闇落ち」

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公・北条義時。俳優の小栗旬さん演じる義時は、最初は、目に輝きを帯びた涼やかな好青年。曲がったことが嫌いで、純情でした。

ところが、主君・源頼朝からの非情な指令により、罪なき人を殺害したり、頼朝の死後、陰惨な権力闘争を経たりしていくうちに、義時から、かつての目の輝きは消えていました。爽やかさは消え、陰鬱な表情に変化していったのです。ネット上などでは、義時の「闇落ち」とも言われましたが、ここのところの変化がとてもうまい。俳優・小栗旬の実力をよく表しているように思います。

ドラマでの義時は、敵対する比企一族を破滅させたり、鎌倉幕府の2代将軍・源頼家の殺害を命じたり、頼家の子で幼少の一幡まで殺してしまったりと、多くの汚れ仕事に従事していきます。もちろん、心から喜んでそれを実行しているのではなく、内心、どこかで悩みながらやっていることは、画面上からも伝わってきます。

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